
ヤシ洗剤について
こんにちわ!教えていただけますでしょうか?
ヤシ脂肪酸100%
脂肪酸アルカノールアミド(非イオン)
アルキル硫酸エステルナトリウム(陰イオン)
の「ココナツ」という液体洗剤ですが、
非石油系オーガニック洗剤
高い生分解
ヒメダカの生存率試験・・石けん比の1/5、石油系1/100
を歌っています
この成分が入っていると合成洗剤になるということだけは調べてみて分かったのですが、
ヒメダカの実験などを見るとせっけんより安全なの?
とか思ってしまいます。
ヤシ成分100%でもこれは合成界面活性剤ですか?毒性、有害、使用時の肌への負担など知りたいです。
また、いろいろ植物原材料100%という商品も多いですが、
植物のみの素材からも有害な界面活性剤は作られるのでしょうか?(もしあるなら名前もしりたいです)
- ヤシ洗剤「ココナツ」についてsinosan/2011年02月09日 15:23
- 生分解性と魚毒性についてsinosan/2011年02月09日 16:13
- Re: ヤシ洗剤についてえみやん/2011年03月22日 00:53
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ヤシ洗剤「ココナツ」について
sinosan>ヤシ成分100%でもこれは合成界面活性剤ですか?毒性、有害、使用時の肌への負担など知りたいです。
ヤシ脂肪酸100%
脂肪酸アルカノールアミド(非イオン)
アルキル硫酸エステルナトリウム(陰イオン)
ヤシ成分100%でも「ココナツ」は合成洗剤です。
成分として書かれている脂肪酸アルカノールアミド(非イオン)も、
アルキル硫酸エステルナトリウム(陰イオン)も、どちらも合成界面活性剤ですから。
化学物質というのは「何からできたか」よりも
「そのものが何であるか」が重要だと思うのです。
たとえば重曹も、化学的に合成されたり、天然の鉱石から作られたりしますが、
合成重曹だから危険だとか天然重曹だから安全だとか、そういうことはありませんよ。
合成界面活性剤がどの程度「有害」「毒」であるかは、
使う人の体質や、使い方によっても違うから一概にこうだとは言えないと思います。
ただ、判断の目安になるかなと思うのがPRTR法という化学物質を管理する法律です。
ここでは9種の合成界面活性剤が「第一種指定化学物質」というものににリストアップされているんですが、
このリストは「生態系に悪影響を及ぼす恐れがある物質リスト」なんです。
このことは、安全性ということを考えるときのひとつの目安になると思います。
ちなみに、ココナツに使われているアルキル硫酸エステルナトリウムもこのリストに入っていますよ。
>いろいろ植物原材料100%という商品も多いですが、
>植物のみの素材からも有害な界面活性剤は作られるのでしょうか?(もしあるなら名前もしりたいです)
この「界面活性剤」が「合成界面活性剤」であると仮定して。
植物性原料から合成界面活性剤は作れます。
それらが「有害」かどうかは、それぞれの界面活性剤の性質や使われる場面によると思います。
例えばAE(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)という合成界面活性剤。
これは「天然ヤシ油脂肪酸」とか「天然ヤシ油高級アルコール系」などと宣伝される洗剤に多用されていますし、
植物性といえるかもしれません。
ですが、水生生物への毒性がとても強く
、PRTR法による第一種指定化学物質に指定されています。
「植物性かどうか」というのは、ある物質の安全性を見きわめる目安としてはあまり役に立ちません。
植物=人間に優しい、ではありませんし(毒のある植物だってありますしね)。
それより、「その物質」が何であるかを確認し、
それが自分にとって嫌なものであればそれを避ける、
と考える方が簡単だと思います。
オーガニック洗剤については、石鹸百科のこのコンテンツも参考になるのでどうぞ。
オーガニック洗剤、エコ洗剤、天然成分100%洗剤...は安全な洗剤なの?
http://www.live-science.com/honkan/qanda/qabasic01.html -
生分解性と魚毒性について
sinosan>「ココナツ」という液体洗剤ですが、
>非石油系オーガニック洗剤
>高い生分解
>ヒメダカの生存率試験・・石けん比の1/5、石油系1/100
>ヒメダカの実験などを見るとせっけんより安全なの?
ココナツ洗剤に使われている合成界面活性剤(アルキル硫酸エステルナトリウム)は魚毒性が強いです。
そういうものが石鹸より毒性が低いように書かれているのは妙ですね。
「試験結果」というと「動かぬ証拠」のようですが、
実はその類の数字にも色々あるんですね。
例えば実験の条件によっては合成洗剤より石鹸のほうが魚には毒だという結果が出ることもあるのだそうです。
以下のページを見てください。
水の硬度と洗剤の魚毒性
http://www.live-science.com/bekkan/toba/sonota/essey02.html
ある実験で、合成洗剤より石鹸のほうがヒメダカに対する毒性が強いという結果が出た。
それはおかしいと確かめたら、その実験では石鹸や合成洗剤を溶かすのに「蒸留水」を使っていた。
そのような特殊な水ではなく、カルキを抜いた普通の水道水で実験すると、
石鹸より合成洗剤のほうがずっとヒメダカへの毒性は強かった、ということです。
蒸留水が流れる川や海などありませんし、
蛇口から蒸留水が出てくることもありません。
この実験者は現実にはありえない条件設定で実験をして、現実にはありえない結果を得たわけです。
これがココナツで言及している実験と同じという確証はないですが、
こういう末端の数字だけが一人歩きすることはよくあることです。
石鹸の生分解性の良さ、魚毒性の低さについては
せっけん楽会の「NHK高校講座で」もご覧下さい。
http://bbs.live-science.com/modules/d3forum/index.php?topic_id=3451
石鹸と合成洗剤について、少し長文ですが、読み応えのある内容ですよ。
PRTR法についても詳しいですよ。 -
Re: ヤシ洗剤について
えみやん本当に勉強になりました!ありがとうございます。
知らないと怖いことっていっぱいあるんですね。。思い知らされました!